出産前から準備していた「布おむつ」。
ごみの削減や経済的な理由から”やりたい”と思っていながらも、初めての育児の大変さの中、なかなか始められずにいました。
わが子が生後3か月を迎えたころ、夫とも話し合い「無理せずゆるくやっていこう」と決めて布おむつをスタート。
失敗から学んだことや、実際やってみてごみの量や経済面にどんな変化があったかを振り返っていこうと思います。
・布おむつを始めたいのだけど、どんなことに気を付ければいいの?
・育児中でもなるべくごみを増やしたくない
・おむつにかかるお金が気になる。
そんな悩みをお持ちの方のご参考になれば幸いです。
夫を説得、日中のみの布おむつライフ
まずは我が家での布おむつの使用状況についてです。
初めのころ、ちこりぃが「布おむつ使いたいんだけど・・・」と夫に伝えたときは首を横に振られていましたが、紙おむつに係る家計の負担を伝えたら「やってみようか。」となりました。
ごみ出し担当の夫としては、家計の負担だけではなく、紙おむつによってごみが重くなるのも気になっていたみたいです。
布おむつってどんなもの?特徴と我が家で使っているもの
布おむつの構成は<おむつ本体+カバー>となっていて、それぞれにバリエーションがあります。使い方に大差はないので、どんな使い勝手を求めるかで選びます。
おむつ本体の形の種類と布の特徴
おむつ本体はこどもの排せつ物を吸収する布です。形が2種類あり、以下のような特徴があります。
・輪おむつ…晒などを輪っかにして縫ったもの。折りたたんで使い、こどもの成長に合わせた折り方をしたり数枚重ねて使う。洗濯後に乾きやすい。
・成型おむつ…パッドの形をしていて厚みがあり、すぐに使える。輪おむつより乾くのには時間がかかる。
ちこりぃが使っているのは「輪おむつ」で、反物を買いちくちく手縫いしました。
というのも妊娠中、時間はあったので、自作するのが一番コストを抑えられると思ったからです。
生地は綿100%を選んだのですが、織り方により布に特徴があります。個人的感想も併せてまとめると以下の通りです。
平織り…よく見かける「○○晒」はこのタイプ。てぬぐいなどのように、表面がさらっとしている。縫いやすく、手芸店や衣料量販店で取り扱いがあり安価で入手しやすい。
ドビー織…表面が凸凹していて柔らかい。平織より厚みが出る。ベビー用品店にて「布おむつ用」で見かける。平織より縫いにくい(私の技術不足かもしれませんが…。)
輪おむつを作りやすかったのは平織だけど、赤ちゃんにとってはドビー織の柔らかさの方が心地いいかな?と、想像してみたり・・・。そのくらい「柔らかさ」には差があります。
おしっこの吸収具合は変わらないと思いますが、3か月児のべちゃっとうんちはドビー織の方がキャッチしている気もします。
\時間に余裕があり、コスパ重視なら反物を買って自作がオススメ!/
\縫い物苦手、手軽さ重視なら仕立て上がりのものを。/
失敗談<準備編>:古シーツで作ったら大きさが足りなかった
家に余っていた平織の古シーツがあり、それも使えるかと思い作ってみたのですが、ここで失敗したのが大きさです。
通常、輪おむつ1枚を作るのには巾33cm×長さ140cmが必要です。これを輪っかにして巾33cm×長さ70cmの仕上がりになります。
古シーツで作るにあたり足りなかったのが長さ。まぁ何とかなるかなーと思って出来上がったのは50cmの輪おむつ・・・さすがに短くて使い物になりませんでした(泣)。
長さはケチってはいけませんね・・・。重ねて補助的に使おうかと考えています。
おむつカバーの種類
おむつカバーはおむつ本体を固定し、漏れを防ぐ役割があります。
メーカーにより様々なタイプがでていますが、大きく分けるとこの2種類。
・ベルト型…マジックテープやスナップでとめる。寝かせた状態でおむつ替えをする。着脱しやすい外ベルト、こどもが外してしまわない内ベルトのタイプがある。
・パンツ型…立ったままおむつ替えができる。
大事なのはこどもの体型とおむつカバーがフィットする大きさのものを選ぶこと。
おむつカバーは太ももの付け根にギャザーがあり、ここがフィットしていないと漏れてしまいます。
スナップで止めるタイプのものにはたくさんのスナップがついていて成長に合わせて調整できるものもありますが、そうでない場合は体型に合わせた買い替えが必要です。
素材はウールや綿もありますが、初心者にはハードルが高く感じたため、ちこりぃはポリエステル製のマジックテープベルト型を選びました。
メルカリで中古品を買いましたが、問題なく使えています。
ただ、量が多いとカバーも汚れてしまうことが(とくにうんちの場合)あるので、少し余裕のある枚数用意することをオススメします。
《例外》一体型の布おむつもある
ちこりぃは使っていないのですが、<おむつ本体+カバー>が一体となったものもあります。
◆一体型布おむつのメリット・デメリット◆
◎吸収力がある
◎紙おむつと同じ感覚で使える
▲洗濯後、乾くのに時間がかかる
▲実店舗ではあまり見かけないため購入はネット通販
海外では布おむつというと一体型が主流なのだそうです。
失敗から学ぶ(苦笑)、布おむつあれこれ
布おむつの当て方や洗濯方法は調べると丁寧に解説されているものがあります。
なのでこちらでは「こうやると大変だったよ」という失敗談をあえてしていこうと思います(苦笑)。
失敗談<当て方編>:輪おむつがカバーからはみ出していた
輪おむつの場合、折り方が何通りかありますが、要はこどもの体型や排せつ物の量によって調節することができるということです。
布おむつをつけ終えてチェックしていただきたいのが、カバーから布がはみ出ていないかです。
つまり腰回り(特に背中側)・太もも周りをチェックします。
布がはみ出していると何が起こってしまうのか?
おしっこは染み出るし、うんちも漏れます。
抱っこしたときに「なんか冷たい?」と思ったら太ももの布がはみ出していたことがありました。
しっかり布をカバーにしまい込んでおけば、「結構うんち出たのでは!?」とヒヤッとする音でもカバーが受け止めていて、布団は汚れずに済んだこともありました。
失敗談<洗濯編>:使用済みおむつを全部まとめて漬け置き
ご家庭によって様々な使用済みおむつの処理方法。
ちこりぃは最初、おしっこのみでもうんちつき(ある程度トイレットペーパーで拭って流したもの)でも、使用済み布おむつをまとめてひとつのバケツに漬け置いていました。
1日分のおむつが溜まり洗濯しようとバケツを見てみると、うんちカスが浮かんでいて他の布おむつにも汚れがついてしまう状況に・・・。
3か月児のゆるゆるうんちは、トイレットペーパーではたいして落とすことができません。
今では、予洗いでうんちカスをほとんど落としてから1つのバケツに入れています。
どういう洗濯方法が楽なのか模索中で、やり方が安定していないのですが、うんち付きおむつはためてから洗うより、替えたその都度洗う方が落とすのが簡単のように感じます。
紙おむつとの違いに不安…自信をつけるためには
使い始めは不安が大きく、「漏れないかな?」「この当て方で苦しくないかな?」とつける度に思っていました。
布おむつは紙おむつと違ってつけるともこもこしてます。
男の子の場合、おしっこ対策に前側を折り返して厚めにするのですが、これが苦しくないかが心配でした。
始めたばかりのころ、おむつ替えした後に泣かれると「おむつがダメだったのかな?」と何度も確認しました。
自信がなく「おむつ替えの後に泣いてしまうのはつけ方が悪かったからだ!」と思っていました。
ただ、何度もやっていくうちに、紙おむつでも替えた後に泣くことはあるし、布おむつの日でもご機嫌だったりするしと、冷静に観察できるようになり「当て方が悪いわけじゃないんだな」と思うようになりました。
ご紹介したような失敗体験もありましたが、布おむつへの不安を解消するには、回数を重ねながらよく観察すること、経験を積んでいくことなのだと思います。
布おむつにして変わったこと
初めて1か月、短期間でも感じた変化があります。
ごみが大量に出ることによる罪悪感からの解放
1日に使う紙おむつの枚数が平均9枚ほどだったのですが、日中の間布おむつにかえるだけでも3、4枚ほど節約できました。それだけでもごみの量が減った実感があります。
週2回の燃えるごみの日、毎回45Lの大きい家庭用指定ごみ袋でなければ入りきらなかったのですが、2回中1回はワンサイズ小さいごみ袋で済ませることができました。
経済面の負担が軽くなった
1か月あたりの使用量を計算すると
1日平均使用9枚×30日=270枚
紙おむつが1袋約60枚入りなので、1か月に約4.5パック消費していました。
これが布おむつと組み合わせること(紙おむつ使用を-3と計算)により
1日平均使用6枚×30日=180枚
紙おむつの消費が3パック、つまり1パック分お金が浮きました。
紙おむつ1パック分の価格が約1300円、これが浮くのは大きいです。
頻繁なおむつ替えも気が楽になった
うんちしているけど、全然大した量じゃない・・・
けれど放置するのも良くないよなぁ・・・
そんな時に紙おむつだと交換しながらも「もったいない」と思っていたのですが、布おむつならためらいなく替えることができました。
こどもの排せつ物の量がわかるようになった
紙おむつの時には意識したこともなかったのですが、布おむつだとうんちだけでなくおしっこの量も実感ができます。
交換するタイミングは大体1時間ごとなのですが、しっかり出しているときもあればあまり濡れていないことも。
「授乳後の割に出してないな?」
「いっぱいおしっこしてるから喉乾いてるんじゃないかな?」
そんな感じで替えるおむつを見ながらこどものことを考えるようになりました。
布おむつが辛くならないための3つの心構え
①気分が乗らなかったらやらない
布おむつにはどうしても「洗う」という手間が発生します。
今日は掃除に時間をとりたい、なんだか疲れがたまってる、ここ数日布おむつ続けたしちょっと一休みしようかな・・・
そんな感じで「布おむつが苦になってしまう」と感じるときは紙おむつを使うことにしています。
そしてゴミ箱にいっぱいの紙おむつを見ると「次は布にしよう」と思うのです(笑)
②翌日の天気が悪そうならやらない
我が家は乾燥機がなく、部屋干しできるスペースも少ないため、次の日の天気が怪しいと思ったら布おむつは見送っています。
日中のみの使用であっても8~10枚ほどは輪おむつを使います。
乾きやすい輪おむつではありますが、うんちのシミを落とすのは天日干しが一番!驚くほどきれいに消えるんです。
天気が良ければ2時間くらいで乾くので、回転は速いです。
③ひとりで頑張らない
布おむつは紙おむつのように「色が変わってわかる」ということはないので、大体1時間ごとを目安におむつカバーの隙間から指を入れて湿っていないかチェックします。
というのも息子、おむつが湿っていてもうんちしていても、平気でいることがあります。
そういうわけで、よくいえば「こどもと接する時間が増える」、ネガティブな言い方だと「つきっきりになってしまう」のです。(月齢やこどもによって差があるとは思いますが。)
取り替えるのはもちろん、洗濯・補充、漏れてしまったときの片付けなど、1人でこなすとなると結構な負担に。
なので布おむつを始めるにあたって、夫の協力が重要だと思いました。
今のところおむつ交換・うんちをトイレに流すこと・補充と、洗濯以外はやってくれています。
夫が長時間外出するときは紙おむつを使う、という時もあります。
最後に:紙おむつもできれば環境に配慮したものを
以上、紙おむつを併用した我が家の布おむつ事情をご紹介してきました。
ちこりぃが使っている紙おむつですが、これもできれば環境に配慮したものをと思い、オーガニックコットンが使用されたものを使っています。
コットンの栽培には、多くの水と農薬が使われることが環境への負担となっています。
オーガニックコットンを使用した製品を選ぶことで、環境への負荷が少ない生産への応援ができると考えています。
またこの紙おむつ、前側のおしっこサインが3本線で、おしっこしたのかがわかりやすく、デザインも可愛い!
眠い時や疲れているとき、何でもないときのおむつ替えも、絵柄やメッセージが浮かび上がっているのを見るとほっこりします。
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家庭環境やこどもにより、様々なおむつ事情があると思います。
その一例である我が家のおむつ事情が、ご参考になれば幸いです。
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