ちこりぃの住む静岡市の家庭ごみ調査では、燃えるごみの約3割は紙ごみという結果が出ています。
この結果を踏まえ、市は古紙・雑紙類の資源回収への協力を呼び掛けていますが、この「雑紙類」の分別に悩んでしまう方は多いのではないでしょうか。
ちこりぃ自身、リサイクルできる雑紙と思って分けておいたのに、後から実はリサイクルできないものだとわかり、分別の難しさを実感することもしばしば・・・。
せっかく分別するなら、ちゃんとリサイクルされてほしい!
そんな経験から学んだ、ぱっと見わかりにくい「リサイクルに出せない雑紙類」をまとめました。
雑紙ってどんなもの?
家庭から出る古紙は主に以下の5種類に分類されます。
・新聞、折込チラシ
・段ボール
・本、雑誌
・紙パック
・上記4種以外のリサイクルできる紙=雑紙
ご覧の通り、漠然としているのが「雑紙」なのです。
紙であればなんでもいいわけではなく「リサイクルできる」ことが条件となっています。
これが資源として出す「雑紙」の難しさだと感じます。
リサイクルできない!?NGな雑紙とは
公益財団法人古紙再生促進センターがまとめた「禁忌品」(混入してしまうとリサイクルに支障をきたす物)の資料が写真付きでわかりやすいです。
「古紙に出してはいけない!! リサイクルできない紙類」リストhttp://www.prpc.or.jp/wp-content/uploads/Prohibitive_materials.pdf
公益財団法人古紙再生促進センター「品質向上・禁忌品等の啓発資料」より
ただし自治体によって異なる場合もありますので、まずは自治体の分別ルールを確認した方が良いでしょう。
どのくらい違うのかというと、静岡県内でも富士市は禁忌品とされる感熱紙やヨーグルトの紙カップも資源として出してよいとされています。(参考:富士市HP「古紙類の出し方」)
「レシートなどの感熱紙」「防水加工された紙コップやヨーグルト容器」「臭いや汚れのついたもの」などはわかりやすいのですが、調べる中で見つけた分別に悩ましい雑紙を以下にご紹介します。
ビールなどの6缶パック
「マルチパック」と呼ばれるこのタイプのものは、冷やしたものに水滴がついても破れてしまわないよう特殊な加工がされているそうです。
そのためリサイクルには向かず、燃えるごみとして出すよう記載している自治体もあります。
(参考:多摩市HP)
回収する団体によってはリサイクルできる設備をもっている可能性もありますが、わからない場合は燃えるごみとして出した方が無難でしょう。
破って判断!ビニールコート紙
つるつるした紙、というと多くて、どれがだめなのかよくわからない・・・。
そんな見分け方の一つに「破ってみる」という方法があります。
ビニールが伸びて破れにくい物はリサイクルができません。ぺりぺりめくるタイプのDMなどにありますね。
よく見るとキラキラしてる・・・チョコやアルミホイルの箱
禁忌品の中には「箔押しされたもの」があり、うっかり見落としそうになるほど身近なものにあったりします。
こちらはチョコレートのパッケージ。
もしやこれも?と思ったのがこちら。
「箔押し」ではないけど特殊インクなのだろうなぁ・・・と思うと、資源に混ぜない方がベターかと思います。部分的であれば、そこだけ切り取って資源として出すようにしています。
リサイクルできる雑紙を調べる方法
公益財団法人古紙再生促進センターのHPでは、「古紙分別チェッカー」というリサイクルできるかどうかをチェックできるページが用意されています。
紛らわしい「紙」マーク、リサイクルできるとは限らない
これら分別のややこしさに拍車をかけるのが「紙製容器包装」のマークです。
資源有効利用促進法という法律に基づき、表示が義務付けられたマークですが、100%紙製でないものもあります。包装材が複合材の場合(プラ+紙、アルミ+紙など)、紙が多く使われていれば紙マークが付けられますし、そもそも紙マークがついているものでも臭いの強い物や汚れているものは資源として出せません。
リサイクル促進のためのマークのはずですが、あまりあてにはしない方がいいでしょう・・・。
雑紙はどうやって資源に出せばいい?
自治体のルールを調べることがなにより大事ですが、多くは紙紐でしばったり紙袋にまとめて出すようです。
他にも、雑誌や本に挟んで出すのはOKですが、新聞や折込チラシに混ぜてしまうのはNGなので気を付けましょう。
「雑紙」は貴重な資源
分類の際、何かと気を付けることの多い「雑紙」ですが、リサイクルされることで紙ごみの減量と森林資源の利用の節約につながります。
2021年の国民1人当たりの紙・板紙の消費量は185.7kgと世界でもトップクラスです。(参考:日本製紙連合会「世界の中の日本」)
日本の古紙利用率は製紙原料の約66%と高く、古紙リサイクルの技術が優れていることと、80%近い高い回収率がそれを可能にしています。
リサイクルできない紙類も、何か使い道を見つけていけたらと思います。
コメント