保冷剤の再利用と環境負荷を考える

キッチン
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じわじわとたまってしまう、保冷剤。

それらに新たな使い道を見出してくれるのが、無印良品の保冷剤リユースです。静岡市内では静岡パルコで回収をしており、ちこりぃも家にたまってしまった保冷剤を持っていきました。

たまってしまうばかりの保冷剤、再利用の方法もいくつかあるけど、こうしてリユースされるのが一番環境への負荷が少ないように感じます。
今回、改めて保冷剤の成分を調べ、どんな環境負荷があるのか、またちこりぃの保冷剤再利用失敗談などを共有したいと思います。

保冷剤の成分はプラスチック?

ケーキなどを買ったときについてくるジェル状の保冷材の中身は、多くは約90%以上の水分と高吸水性ポリマーです。

高吸水性ポリマーは紙おむつにも使われます。高吸水性ポリマーは僅かな量で多くの水分を取り込むことができ、物理的な圧力が加わっても水が出てこず、ゼリー状に保つことができます。

なぜ高吸水性ポリマーが保冷材に使われるのかというと、これを使ってゼリー状にして凍らせた方がゆっくり溶け、冷却効果が長持ちするためです。(参考:岡畑興産ブログ「高吸水性ポリマー とは?その特徴や用途について詳しく解説!」

高吸水性ポリマー とは?その特徴や用途について詳しく解説!
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このポリマーはポリアクリル酸ナトリウムというものが使われています。これが簡単に言うとプラスチックです。

保冷剤が自然界に流出するとどうなるか

ポリアクリル酸ナトリウムの生分解性について調べてみたのですが、いかんせん専門的な話になってしまい、ちこりぃの脳みそでは理解ができませんでした。

生分解しやすいかどうかは、分子量や分子構造によって変わるそうです。

またポリアクリル酸ナトリウムの製造は石油由来のため、最近はバイオ原料を使用した高吸水性ポリマーの開発も進められています。

調べた結果、ちこりぃの結論となってしまいますが、「保冷剤の中身は自然界に流出させない方が無難」だと思います。

【体験談】保冷剤のおすすめしない再利用法

「保冷剤」「活用」といったワードで検索をすると、そのまま使う以外に中身を出した使い方も紹介されます。
調べたことと、実際にやってみた経験から、個人的に「おすすめしない」再利用方法を挙げたいと思います。

植木の保水剤

実際にやったことはないのですが、保冷剤をまいて、そのあとポリマーだけを取り出すのは難しいように感じます。分解されるかもわからないものをまき散らしてしまう気がして、「自分ならやらない」と思う方法の一つです。

ほかの瓶に詰め替えて消臭剤や芳香剤としての利用

これはやったことがあるのですが、「瓶」に移し替えてしまったことが失敗でした。

インテリア性を重視するためか、「瓶に移し替えて~」という表現をよく見かけますが、水分が抜けて乾ききったポリマーが瓶に張り付いてしまい、処分が大変でした。

こうなると全然取れないんです・・・結局少し水を足してまたゲルに戻して、ウエスでふき取って。こびりついてるとこの作業を何回か繰り返しました。
移し替えるなら、瓶ではなくそのまま一緒に燃えるごみとして捨てられる容器が良いのだと思います。水分は抜けるので、焼却炉の負荷は減らせそうですね。

排水口に流せる!エコな保冷剤の例

保冷剤の中にはポリマーを使わず、水のみが入ったものもあります。

株式会社トライ・カンパニーの保冷剤「パワーアイス」は、RO水(簡単に言うと不純物を含まない純水)100%なので、そのまま排水口へ流せます。

株式会社トライカンパニー | 保冷材・消臭材などを製造・販売
静岡県沼津市にある株式会社トライ・カンパニーは保冷材・消臭材などを製造・販売しています

菅原冷蔵株式会社の「クールアイスエコ」は弱酸性次亜塩素酸水が充填されていて、保冷剤として利用した後は除菌剤として掃除などに使えると書かれています。

菅原冷蔵株式会社

これらはゲル状のものと比べると冷却効果の持続がやや短くなってしまうデメリットがありますが、廃棄のしやすさや環境汚染の心配がないので、こういうタイプを取り扱ってくれるお店が増えてくれると嬉しく思います。

まとめ:保冷材との付き合い方

ゲル状の保冷剤には吸水性ポリマーというプラスチックが使われており、自然界に流出した際には生分解されるかが不明瞭です。ほぼ水分だからといって排水口に流してしまうのはNG!プラスチックをばらまいてしまうだけでなく、排水口が詰まってしまう可能性もあります。

消臭剤や芳香剤として再利用するなら、水分が抜けて乾いた後そのまま捨てられる容器がお勧めです。

もしお近くに保冷剤を回収している無印良品などのお店があれば、そういったところでリユースしてもらうことが一番良いと思います。

便利で人体にも悪影響はないといわれる保冷剤ですが、もらう量や廃棄の仕方など、上手に付き合っていきたいものです。

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